医学論文査読のお作法

査読の方法を論じた最近の本。

医学論文査読のお作法 (臨床研究の道標 副読本シリーズ)  

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査読の方法はどこで学ぶのか?

個人的経験から(自身の査読経験、論文投稿経験、同僚の経験から)、「論文の査読は我流になりがち」と思う。

 

上記書籍では医学系論文査読の

1、心構え、意義、マナー

2、方法

にがまとめてある。

2に期待して手に取った書籍だが、1に関しても学びが多し。薄くて通読できるのも良い点。

また先日ブログに記載したSTROBE声明の位置付けに関する記載もあり参考になった。査読について後輩に質問されたら、参考にこの本を紹介してみようと思う。

60歳以上へのコロナワクチン3回目接種は感染率だけでなく重症化も減らす

先日友人に「3回目のコロナワクチンはいるの?」とカジュアルに質問され、「2回で重症化は防げるからいらない」ってカジュアルに返答しかけて、ググってみるとNew England Journal of Medicineに最新記事を発見、返答の誤りに気づいた。

 

3回目ワクチン不要と思ってた理由の一つは「コロナワクチンを2回接種後約半年で血中抗体価が下がるとニュースになるけれど、細胞免疫があるから重症化はしないだろう。」と考えていたから。

 

その考えは半分正しいのだけど、半分間違ってた。合ってた半分は「たとえ血中の抗体が減っても重症化はかなり防ぐことができる」。間違ってた半分は「3回目を打つと『さらに』重症化を防げる。」ってこと。

 

3回目のワクチンを打つと感染率のみならず、重症化も減ずるらしい。イスラエルのデータで60歳以上の人々が対象。New England Journal of Medicineに掲載されてて、無料で読めます。

 

以下リンクです。

New England Journal of Medicine

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2114255

皮算用。コロナワクチン対象年齢の未摂取者は人口の2割程度

あと何回コロナワクチンが打たれたら、接種対象である12歳以上の人への接種コンプリートになるのか?皮算用

10月18日時点で2回接種完了者が68%。1回接種完了者が全体の76%とのことだから、1回だけ打った人は8%。

12歳未満人口(約1200万人)が全人口のざっくり10%とすると、2回完了してない12歳以上の人が22%で約2700万人。このうち約1000万人は一回済みなので、12歳以上人口コンプリートまであと1700x2+1000x1=4400(万回)。一日50万回なら88日間。

打ちたくないor打てない人も一定数いるし、皮算用もいいとこだけども、ようやくここまで来た。このまま収束をキボンヌ。

STROBE 観察研究の論文のガイドライン

PRISMは有名だが、観察研究のSTROBE声明なるものもあった。

チェックリスト形式になっており、研究デザイン考える時や執筆時の参考にできそう。

日本語訳もあり。以下リンクをメモ。

 

PUBMEDリンク

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

日本語訳PDF

https://www.equator-network.org/wp-content/uploads/2015/10/STROBE-Japanese.pdf

 

SROBEググったら出てきた今後参考にできそうなサイト

ronbun.jp

 

#論文の書き方